響 ~小説家になる方法~ 4巻 ネタバレ感想

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この巻のお話

「お伽の庭」で木蓮新人賞を受賞した響。

その受賞式前の控室で、同時受賞した田中康平ともめ事を起こす。
響がただの話題性作りで受賞した、と勘違いした田中は、響に「文壇はガキの遊び場じゃない」と言い放つ。
田中の言動に腹を立てた響は、思わず手を出しそうになるが、担当編集のふみのとりなしにより、なんとか堪える。
が、その後の授賞式、田中のスピーチの最中に、さっきのお返しとばかりに響はパイプ椅子で田中の後頭部を殴りつける。

それから数日後、有名作家・祖父江秋人を父親に持つリカは、現役女子高生作家として、文壇デビューを飾る。

二世作家の誕生と言う事で、メディアに取り上げられるリカ。彼女の作品「四季降る塔」は話題性も手伝って大ヒット。早速、増刷が決まる。
「本気で次の芥川賞を狙う」と響に告げていたリカ(3巻)。
その目標は達成されるのか。

そして来る十二月十五日。
芥川賞候補作の発表日。
候補作に入るのは響の「お伽の庭」か、それともリカの「四季降る塔」か。
または共に落選か。

そして木蓮編集部に、文学振興会から電話が入る。
「どっちが入ったんだ」と訊く、編集者の大坪。その大坪にふみは「両方……」と答える。
響とリカ、両方が候補になったのか、と訊く大坪。
しかし、首を横にふるふみ。

その頃、テレビでは響の「お伽の庭」が芥川賞と直木賞、両方の賞にノミネートされたことが報じられていた。

感想

響~小説家になる方法~も4巻目になりました。
この巻では、ついに響が文壇デビューします。
最初は新人賞授賞式のシーンから。

ここで響は、同期受賞の田中康平の頭をパイプ椅子でしばき倒すわけですが、その前のシーン。
吉野桔梗や鬼島仁など、実力派作家の皆さんが再登場。そして響の作品の感想を述べています。
まー皆さん絶賛、絶賛、大絶賛ですわ。
ベテラン作家の橘鶴子なんて、響と握手するときに「緊張して……」なんて言う始末。

日本を代表する作家陣にここまで言わせる響の作品って、一体どんな小説なんでしょうね。

場面は変わって、祖父江家。リカの作家デビューをニュースで知る祖父江秋人先生。
この時の祖父江先生の心の内はいかなるものでしょうか。一応、日本で最高の作家なんですから、作家業の酸いも甘いも知り尽くしているでしょうしね。

文化祭で再会する、響と田中。
田中の小説を貶す響。しかし、リカは田中の作品を悪くなかったよと評する。
そんなリカに、怪訝そうな表情で「お前誰だよ」と言い放つ田中。

僕は、ここで田中に「なんちゅー言いぐさやねん。折角褒めてくれてんのに」と思ったのですが、よくよく考えてみると、田中の反応も致し方なしかなーと思います。
新人賞受賞者同士、真剣に作品のことを話しあっているのに、そこにどこの馬の骨ともしれない女子高生に割り込まれたらいい気分はしないですよね。
野球で言えば、ドラフト一位に向かって、高校で野球部に入ったばかりの一年生が「バッティングのとき、もうちょっと脇しめたほうがいいよ」なんてアドバイスするようなものでしょうからね。

そのあと、祖父江秋人が「リスは森でドングリでも齧ってなさい」と言い放つシーンも印象的。
多分、祖父江秋人は普段、家では普通のパパなのでしょう。しかし、このときばかりは「小説家・祖父江秋人」になっていたのでしょうね。プロ作家として接するときは、実の娘といえども容赦しない祖父江先生。ほんと、半端無いです。
結局、リカの「四季降る塔」は芥川賞に落選します。
それに対して、響の「お伽の庭」は芥川賞・直木賞の両方にノミネートされます。
史上初のダブル受賞、それも十五歳という史上最年少での受賞はなるのでしょうか。

それにしても、この作品はどういう方向に行くのでしょうかね。
最初は、響の圧倒的な才能に、周りの人達が感化されていく、という展開になるのでしょうかね。
それとも、天才・響と凡才・リカとの対決にクローズアップされていくのでしょうか。
今後の展開に注目したいです。


『響 小説家になる方法 』 第1巻 柳本 光晴:著 感想

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